東京では桜が満開となり、1日からは新年度ということで、新学年、新学校、新社会人としてスタートの時期、まだまだコロナも落ち着かないですし、ウクライナの事もどう収束するか先行き不透明ではありますが、心機一転、頑張っていきましょう。

TAILORS WORLD 編集部の山本佑です 。
それでは、今月のテーラー資材ニュースをはりきってお届けします!!

業界ニュース

スーツ大手4社の今後の展開~ウィズコロナ時代のキーワードは「オーダー」、「カジュアル」!?~

3月6日付けの日経MJにて、下記内容の記事が掲載されました。

新型コロナウイルス下の在宅勤務の広がりなどで仕事着のあり方が変わろうとするなか、紳士服大手各社が主力のスーツ事業のテコ入れに動いている。手軽に自分に合った服を注文できるオーダースーツやカジュアルで動きやすいスーツ……。成長を支えてきた従来の安売り一辺倒のビジネスモデルから脱し、新たなスーツの価値を生み出そうとしている。

日経MJ3月6日より抜粋

このように出だしで、その後スーツ大手4社である、青山商事の麻布テーラー買収(先月号でお伝えしましたね)の話から、コナカのオーダースーツが最短1週間の納期、AOKIのパジャマスーツが好調、はるやまの「らくティブスーツ」の販売といった、今後の動きが記事に出ておりました。

日経MJ3月6日より引用

また、その記事に

新型コロナで商習慣見直しへ

総務省の家計調査によると2020年の「背広服」の1世帯(2人以上)当たりの購入額は2893円だった。ピーク時(1991年)の約2万円から近年は4000~5000円まで徐々に落ち込んでいた。青山理社長は「新型コロナウイルスの感染拡大が転機になったわけではない。長期的に客足が減っていたトレンドが加速した」と指摘する。

スーツは他の衣料品と異なり、15~20のサイズを展開するため、在庫負担が重かった。接客や試着を前提にしており店舗の賃料負担や人件費率も高い。郊外型の紳士服専門店は既製品を大量販売し、卒業式や就活といったイベントの集中する1~3月に利益率の高いスーツやコートで稼ぐことでコストを吸収してきた。

その商慣習は、新型コロナ下でイベントがオンラインになったり、在宅勤務がひろがったりして見直しを余儀なくされている。スーツ需要の落ち込みで、大手4社の業績は悪化。青山商事は400人程度の希望退職を募ったほか、全店の2割にあたる約160店を閉店した。コナカも不採算店の退店を進めている。

構造改革にメドをつけ、長期的な成長への道筋を探る段階に入った。青山商事、AOKIホールディングス(HD)、はるやまHDの22年3月期、コナカの22年9月期はそれぞれ前期比で増収と黒字を予想している。


同記事より抜粋

という総務省の家計調査の金額は、こう数字を改めて見せられるとショッキングではあります。
しかし、結びとして、

スーツ販売の常識は多サイズ・実店舗販売だが、AOKIHDやはるやまHDはS~LLまでの少サイズ・ネット展開に挑戦する。在庫管理がしやすくなるうえ、人件費の削減も見込む。

「200年以上あるスーツの歴史は22年以降も続いていく」と青木社長は語る。ただオフィス中心だった働き方が変わり、仕事の服装も多様化している。若者を中心に仕事着に対して自分らしさを表現できるといった個性を求める傾向も強まっている。

こうした仕事着を巡る環境の変化に対して、従来のような価格の安さだけでは需要を取り込めない。あらためて、スーツの価値を再定義する必要がある。

かつて価格破壊を巻き起こし、百貨店から市場を奪ってきた紳士服大手。過去の成功体験から脱却し、新しいスーツの価値を生み出す「第二の創業」が求められている。

同記事より抜粋

スーツは決してなくならない、が多様化しているライフスタイルに向けて新しい価値を生み出すことの重要性を説いていますね。
われわれとしても、これからも色々なことにチャレンジしていきたいと思いますので、その際は本ブログから発信していきます!!

オーダー工場が復調の兆しを見せています。

当グループで取り組みのある縫製工場の情報となりますが、2022年3月は、2019年(いわゆるコロナ前)比で、生産着数ベースで100%に戻ってきております。

・A社: 105%
・B社: 100%
・C社: 100% (国内生産数)

こちらは工場からの情報から、必ず使用される資材の出荷ベースに基づいた数値ですので、信憑性はかなり高いです。ですので、取り組まれている縫製工場さんのサイクル納期も戻ってきているのではないでしょうか。

なので、2023年春の新卒採用も増加傾向です。

日本経済新聞より引用_企業の合同説明会に向かう学生たち

3月27日付けの日本経済新聞では、大卒の採用で新型コロナウイルスの影響により回復が遅れていた非製造業が積極姿勢に転じる、とありました。そのなかでも、

その他小売りも11.3%増と前年の5.2%減から回復。アパレルの青山商事グループは3.6倍の150人を計画する。「成長には若い力と新しい価値観の人材が必要だ」(同社)という。

3/27付の日本経済新聞より抜粋

ということで、ウィズコロナ時代の明るい兆しですね。

今月の私達の活動

新しいプリント屋さんと繋がりました!!

今までもプリント加工を承っておりましたが、この度お取り組みさせて頂く「海鴻社(カイコウシャ)」さんは、以前のプリント屋さんより下記の点が優れています。

海鴻社HPより引用
  1. 小ロット対応: 極端に言えば1mから出来ますが、ミニマム加工賃があるため実質4mからが良いですが、それでもこの小ロットは魅力ではないでしょうか。

2. クイックな納期: 約1週間で出来ます!

3. 煩雑なデータ作成が不要: データはAiデータでなくても、jpgでもPDFでも大丈夫です。

なお、こちらは昇華転写プリントで、プリントする生地は”ポリエステル”に限ります。*こちらは従来通りです。

商談の際に持ってきてもらったサンプル帳です。

ファッションワールドに出展します!!

グループ会社であるオークラ商事をメインに、ヤマモトも共に4月6、7、8日に東京ビックサイトで開催される「ファッションワールド 東京 2022春」のファッションDX EXPOに出展する運びとなりました。

ブースでは、ファッション資材のBtoBサイト「Apparel X(アパレルエックス)」からの新提案、ソリューションサービスを中心に、オークラ商事のメイン資材(シルク生地や高級ファスナーLampo、加工商材など)もブース内に展示。

ヤマモトとしては、イタリア直輸入のボタンから、多くのご来場が予想されるアパレル様向けにアクセサリーから、軽衣料~重衣料のOEMサービスをアピールする予定です。

初日(6日)と最終日(8日)は私山本佑が、中日(7日)は縫製部門の福田信行が、終日ブースに立っておりますので、ご来場の際はぜひ当社ブースまでお立ち寄りください。*ブース場所は、中心のアトリウム内【S22-12】になります!!

今月のピックアップ記事

フォーマル部出身である、彼女らしく、フォーマルウェアの代表格であるタキシードの歴史をご紹介させていただいたブログ。こちらもぜひチェックしてみてください。

ヤマモト周辺神田須田町情報局

~ぼたん~

ぼたんと言っても当社が販売している釦ではありません。明治30年頃創業の鳥すき焼専門のお店です。

本来ぼたん鍋というとイノシシ肉のことですが、創業者の方が洋服のボタンの扱い関連の方で”ぼたん”という屋号が付いたと聞き及んでおります。*これは本当のお話です。

この須田町界隈は空襲を免れた一角で昭和初期から建つ家屋でずっと営業しております。

下足番のおじさんに迎えられて中にはいると張りの座敷に、鉄鍋、そして備長炭でコース料理をいただきます。(メニューはこれだけです)

そして鉄鍋横の銅板の上にお銚子を乗せるといつまでも温かい熱燗が飲めるという趣向です。最後にいただく雑炊がコレまた絶品です!!
この記事を見られてご興味湧きましたら、ぜひ一度足を運んでいただきたいお店です。

当社も2019年末まで、複数年連続で忘年会を、ここぼたんさんにお世話になっておりましたが、このコロナの影響でここ2年は行けておりませんので、今年こそは3年ぶりにお邪魔したいな、と思っております!!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

また、上記内容についてのご注文やお問い合わせ、そのほか附属や縫製サービスのお問い合わせはこちらまでお願い致します。