TAILORS WORLD編集部の地代です。 今回はメンズのフォーマウェアとして日本人男性に最も馴染み深い略礼服について紹介します。

略礼服の歴史的背景

17世紀のヨーロッパにおける貴族達が作り上げたフォーマル文化が明治時代の文明開化以降、日本に輸入されて、1960年代の高度成長期に現在のフォーマルの形が一般に広まってきました。

日本ではフォーマルウェアを着用する場面は冠婚葬祭が殆どで、欧米のようにパーティーや様々なイベントでフォーマルウェアを着用する機会は限られています。 欧米と違いタキシード、モーニング、燕尾服を着て行く場所があまりありません。

そこでフォーマルな装いとして登場したのが略礼服です! 略礼服は日本独自のフォーマルウェアですのでもちろん海外にはありません。 国際的な正式なフォーマルシーンでは不適切な略礼服ですが、日本においてはとても便利で欠かすことの出来ないフォーマルウェアです。

略礼服はなぜ便利なのか

略礼服にはタキシード、モーニングのような時間的しばりがありません。 略礼服は日本人が考え出したとても便利なフォーマルウェアです! 1着あれば知人の結婚式に出席する際、昼でも、夜でもOK。慶事のみではなく 弔事でも着用できます。

とっても便利な略礼服ですが日本でしかフォーマルウェアとして通用せず、 結婚式のゲストで略礼服に白ネクタイの組み合わせはお洒落じゃないのでは?と欠点もあるように思います。

どう見せるかは工夫次第!!

その欠点を補うにはどうすべきか。略礼服も国際的に見ておかしくない立派なフォーマルウェアに見える着こなしをすれば良いのです。

オススメは小物でよりフォーマルらしさを演出することです。 例えば白いネクタイをシルバーの柄物にかえたり、蝶ネクタイやアスコットタイにしてみたり。

シャツをウイングカラーにしてシルクのベストとタイと共生地のチーフを胸に挿してみるなど、工夫次第で見え方は全く変わりますので、ぜひお試しください。