TAILORS WORLD編集部の小菅です。みなさまどうぞ宜しくお願い致します。
本ブログは、エイワ様ご了承の下、アップさせていただいております。
目次
【はじめての縫製現場へ——新人が見た“信頼を生む工房”のはじまり】
入社してはじめて、スーツの“縫製現場”に足を踏み入れました。今回は、英國屋様のオーダースーツを支える工房、エイワ株式会社様(北本市)を見学させていただきました。
梅雨よりも先に初夏を感じる暑さの中、北本駅からまっすぐ歩いて12分ほどの場所に工房はありました。

エイワ様は1973年に英國屋様のグループ縫製の研究を開始されました。
それから50年以上、信頼を得るためのビジネススーツを作り続けています。
【技術と情熱が織りなす、”神業”の縫製現場を歩く】
工房は1階でパンツと仕上げプレス、2階でジャケットとベストの縫製が行われています。
まず見学したのは、裁断の工程。お二人の職人の方が並び、真剣な眼差しで生地をカットしていました。その空気に、思わずこちらも背筋が伸びます。
それもそのはずで扱っているのは、1点物の生地、スーパー180を超えた生地、ビキューナなどの高級素材。中には一着400万円を超えることもあるそうです…!!
それは日常のことですが、決して慣れることのない瞬間だそうです。
このお隣のスペースでは「縮絨」の工程が行われています。
裁断のすぐ隣では「縮絨(しゅくじゅう)」の工程が行われていました。先に生地を縮ませることで、外部環境による変化を防ぐ技術です。
今回は最近導入されたという特注の縮絨機を見せていただきました。設備にもこだわる姿勢に、完成度の高さの理由を感じました。

銀座英國屋”工房紹介”より引用
「技術に裏打ちされた多彩な対応力」
2階に上がると、まず目に入ったのは「玉縁ポケット専用ミシン」。エイワ様では、紳士服だけでなく婦人モノやコートなど、多岐にわたるオーダーをこなしており、一日平均14着を仕立てているそうです。
管理部の加藤さんは「エイワらしさ」についてこう語ってくださいました。
「お客様が“信頼される”ための洋服を作っている。そのために、一つひとつの工程に熱を注ぎ、完成度を極限まで高める。その完成度をシステム縫製で行っているのがエイワの技術力です。」
テクノロジーと手仕事のバランス、それを組織的に運用できる“システム縫製”こそがエイワ様の真髄だと感じました。
「ベテランと若手の共存。“信頼される服”の現場」
見学中、感じたのは若い職人さんが多く活躍されているなと意外に感じました。
東京に比較的近い場所にあり、ワークライフバランスの整った環境が整備されているそうです。若手技術者を育てる環境が整えられていると感じました。

こうしたベテランと若手がともに働ける環境について工房長であり、製造部長でもある水沼さんは、
「結構センスが重要視されるシビアな世界だからこそ性別や年齢関係なくプロとして働ける世界です。」
とお話しされていたのが印象的で、“技術の世界の平等さ”と、それを支える現場の空気を感じました。

銀座英國屋”工房紹介”より引用
【妥協なき想いを“資材で支える”ということ】
今回入社して初めて縫製工場様に見学させていただきました。今回ご案内してくださった水沼様、加藤様、遠藤様はじめ、見せてくださった職人様に熱く御礼申し上げます。
高級スーツブランドの英國屋を支える技術に裏打ちされた自信が、お客様の信頼につながっているのだと直接感じました。
妥協のない姿勢と情熱を、間近で感じたこの経験を糧に、これからの資材提案にも“想い”を乗せていきたいと思います。
📎 工房についてもっと知りたい方はこちら
エイワ株式会社 採用情報|英國屋公式サイト
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2025年4月入社の小菅です。一人前になれるように修行中です。
マヌルネコが好きです。